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オークランドチャイナタウンでDim Sum 以上にトレンディーな人気おやつ、それは菓子パン。
この狭い範囲のあっちこっちに、7、8件のチャイニーズベーカリーが点在します。 販売されるのは菓子パン、惣菜パン、食パンで ハードなパンを扱う店はなし。 形やバリエーション・ラインナップはどこもほぼ同じ。 この街でのパンという食べ物の存在位置は 1日3食の食事としてではなく、あくまで 軽食・間食・お菓子の類。一昔前の日本の状態ですな。 生地は「昔懐かし系」とか形容されそうな、ほのかな甘みとイースト臭。 でもって、ソフトな食感なのに手に持つと見掛け以上にずしりとする。 口の中でむちょむちょっとする食べ心地で、随分しけっぽい水分過多なパンです。 さて、これは以前紹介した鶏尾包と同じく 中国系パン屋で御馴染みのPineapple Bunよ。 お値段の方も鶏尾包と並び、最低値の下っ端パン。 甘いパン生地の上に、クッキー生地を乗せたもので、 それってつまりメロンパンのことなのでした。 中国人はこのクッキーのひび割れ格子模様を見て メロンでなくパイナップルを連想したのね。 私は日本にいる時から菓子パン好きだったけど、メロンパンにだけは全く興味ありませんでした。 んがしかし、意外や意外にもこのパイナップルパンには何故かハマっちゃったのです。 日本のメロンパンに載せられるクッキーの種類は ガリガリしてたりシットリしてたり色々。 クッキー生地のバラエティこそが、メロンパンにこだわりをもつ マニアというのが存在する理由の一つね。 対して、このパインパンのクッキーはどこも同じ。 シャックシャクじゃっりじゃりの中華クッキー。 砂のようにもろいクッキーは、噛み付いた途端ボロボロこぼれ落ち、服や口元が屑だらけ。 しかしながらシャクシャクのクッキーの食感と水分過多のパンとが異常にマッチして 普通のメロンパン以上のハーモニーを生み出すんだな。 シャクじゃり感のアクセントと共に、 このむちょっとしたイースト臭いパンをどんどん 食べ進めていく感覚が何故か妙~に小気味よい・・・。 ジャリジャリむちょむちょ、シャクシャクむちょむちょ ジャリジャリ・・・エンドレス!! この食感のコントラストが楽しくて美味しくて 変に後を引いてしまうの。 なんというか、これはB級な中毒性のある美味しさ、 人のいじきたない部分に訴えかけてくるような 妙~に下品~なマズうまです。 色んなところのPinapple Bunを食べてみたけれど、 このパンの美味しさは店による味・食感などの細かい違いに いちいち左右されるようなものではないみたい。 生地とクッキーの味・食感の違いが店ごとに多少はあれど、 どこも共通してクッキーは砂っぽいしパンはむちょっと湿って甘いから みんな同じようにまずく、同じようにウマいという、大雑把だからこそ約束されたB級の旨味・・・。 だからこのPinapple Bunに一番はなし!!このジャリジャリむちょむちょの前には どこのものを食べてもため息漏れるわ。う~ん美味しい・・。 パンに興味がある方もそうでない方も、中華街にお越しの際には是非一度味わって そして虜になってみて欲しい、妙な食感。 ぱさぱさのメロンパンはおいしくない、しっとりは美味しい、というのは定説。 じゃあ、むちょむちょまでいくと・・・? 「それはちょっとやりすぎ」と言いたいところだが、めーちゃくちゃ美味しいんだな、これが。 中華街のパンの特徴が最大限に生かされてる、目からうろこパンです。 癖になる食感といい、ボリュームといい、大味さといい、食いしん坊の大好きな味。
by ayaki_shiina
| 2004-09-30 23:59
| Napolepn
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